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はじめまして、松﨑陸です。
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- 22歳の時に渡米した先で日本伝統の藍染「ジャパン・ブルー」と出会い、藍染作家を目指すようになりました。帰国後に京都で200年以上続く老舗染色工房「染司よしおか」で修業を積んだ後、現在は"土から始まり土へと還るものづくり"をコンセプトに、SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に真摯に取り組みながら、京藍の栽培から天然の繊維・染料のみを使ったものづくりを行っています。
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京藍染の挑戦
- 今回のプロジェクトでは、京都・大原野に新たに染色工房を作り、実際に京藍に触れてもらえるコミュニティを作ることで、京藍の魅力を次世代に発信していくことに挑戦します。
〈建設予定の工房の詳細〉
・開業予定時期(22年4月目標)
・「OHARANO STUDIO」760平方メートルの一角、約20平方メートルに工房を建設
・体験だけでなく商品を購入することもできる
・保護者同伴であれば3歳から藍染体験が可能
・体験営業時間 10時〜16時(予約制)
・入場無料 不定休
子どもたちが気軽に藍に触れ、遊びに来られるような工房にしたいです! -
- ※工房イメージ図
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ジャパン・ブルーの美しさと京藍
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- ※京藍染の麻布
- 藍染は飛鳥時代から続く日本の伝統染色です。その魅力は「ジャパン・ブルー」と称される美しい蒼にあります。
中でも京藍の魅力は2つあります。1つ目は洗濯しても色移りがしにくいこと、2つ目は「京浅葱」と呼ばれた発色の上品さです。
現在私は、自身が育った大原野で京藍を広めるため、「染司よしおか」独立後に900坪の畑を借り、伝統的な京藍の再興に取り組んでいます。 -
- ※藍染体験風景
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自身の手法について
- 私が京藍を復活するにあたってのこだわりは3つあります。1つ目は薬品を使わない染めの技法にこだわること、2つ目は江戸時代の京都の藍の栽培法である半水耕栽培をしていること、3つ目は廃棄処分されるはずの鰹節や昆布などを飲食店から引き取り、乾燥、粉砕し、畑の肥料へと再利用していることです。
環境に対する考えが同じだったことがきっかけで、大原野にあるそば屋「そば切りこごろ」さんから出汁をとった後の鰹節をいただき、畑の肥料としています。また、シェアスタジオ「OHARANO STUDIO」のオーナー中田俊さんを繋げていただくなど、大変お世話になっております。 -
- ※鰹節からできた肥料
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「京藍染色工房」と地球の循環サイクル
- 大原野には、国内外のアーティストが集うシェアスタジオ「OHARANO STUDIO」があります。
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- ※OHARANO STUDIO
- 「OHARANO STUDIO」に工房を併設しようと思いたったのは、オーナーの中田さんもまた、地球の循環サイクルにこだわっているという共通点があったからです。
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- ※左)松﨑 陸、 右)中田 俊さん
- 「OHARANO STUDIO」は、「子どもたちが学校では学べないことを学んでほしい」と意識されています。
例えば、地球の循環サイクルを意識した一般家庭の生ごみを堆肥に変える「LFCコンポスト」という取り組みや、その堆肥を使って実際に畑で植物を育てるといったこと、日本特有の天然染色について-など。
自分が小学生に戻った時を想像し、学校とは違うコミュニティが地元にあればすごく楽しいだろうなと思い、「OHARANO STUDIO」で工房を併設させてもらうことになりました。 -
- ※藍染体験 完成の記念写真
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京藍染色工房へのこだわり
- 京藍染色工房は現在藍を育てている畑のすぐ近く、京都市西京区大原野にある「OHARANO STUDIO」の一角に4月ごろに竣工予定。
工房へのこだわりは次の3つです。 - ①豊富な体験メニュー
藍の歴史や味、染めを五感で楽しむ染色体験から、畑から京藍を育てる体験、自分の書いた絵を染めることができる通年教室をご用意しております。 - ②工房をLFCコンポストの受け入れ先にする
家庭で生じた生ごみを原料にした堆肥を持ち込んでいただき、実際に藍畑の肥料として使用させていただきます。 - ③子どもたちが学校で学べないことを学べる場所にする
生ごみと藍染に関して語るトークショーを開催するなど、地球の循環サイクルと染め物に関して学べるコミュニティを作ります。
上記3つのこだわりを通して、京藍の栽培から染色にまで触れていただき、京藍を次世代に繋いでいくためのコミュニティを作ります。 -
- ※藍染体験
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いままでの活動
- 渡米後、藍染特集で紹介されていた「染司よしおか」の展覧会に足を運び、五代当主吉岡幸雄先生に弟子になりたいと申し出ました。もちろんのことですが、なんの経験もない若者を弟子にとっていただけるはずもなく、すぐに門前払いとなりました。しかし、何度も吉岡先生のもとを訪れ、頼み込みました。諦め半分で最後に頼み込んだところ、愛媛県西予市にある「野村シルク博物館」で2年間学ぶことを条件に、弟子として受け入れていただく約束を取り付け、2015年6月から愛媛県で修業の一歩を踏み出しました。
月謝の半分以上を藍染の材料費に充て、日中は博物館で学び、夜はコンビニでアルバイトをしながら生活しました。そして無事に「野村シルク博物館」を卒業し、2017年6月に念願の弟子入りをすることとなりました。 - 「染司よしおか」入門当初は、他の染料は触れさせてもらえても、藍だけは触らせてもらえませんでした。
修業時代の時間を無駄にしまいと、それなら自分で藍を学んでいくことにし、自宅の浴槽にバケツを入れ、就業時間後に自宅の風呂場で藍を発酵させる勉強を開始しました。 -
- ※自宅の風呂場に入れたバケツ
- 最初はうまくいかず、発酵もせず、かなりのお金と藍を無駄にしましたが、学びと失敗を繰り返し少しずつ発酵を理解していき、染められるようになってきました。
その後、2021年に独立。自分の原点ともいえる藍の道を選び、生まれ育った大原野に畑を借りて藍の栽培と、藍染制作を始めました。
現在は少しでも手軽に藍の魅力に触れてほしいとの想いで、(1)「サウナの梅湯」とコラボで”湯”小銭入れ(2)「麺屋猪一離れ」の手ぬぐい(3)京都のお茶専門店「7T+」とオーガニックの京藍を使った京藍茶(4)デザイナーZane Johosonが手掛けるブランド”HINOMARU”とコラボ-など多種多様な商品を開発・販売して京藍の彩りを表現しています。 -
- ※左)「サウナの梅湯」コラボ”湯”小銭いれ、右)「麺屋猪一」京藍染手ぬぐい
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藍へのこだわり
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- ※左)木灰、中央奥)京藍葉、右)すくも藍
- ここまで藍にこだわるのには、「染司よしおか」修業時代の背景があります。
修業時代、古い文献を読み漁り、歴史を遡っていく中で、京藍の存在を知りました。歴史的に高品質な藍を作っていたのは京都だったこと、しかし、都市化に伴って栽培するのが困難になり京藍が滅びてしまったこと…。
京藍の発酵させないと染められないという難しさと、その過程を踏んでやっと出すことのできる最高品質の藍の美しさにのめり込んでいきました。 -
- ※江戸時代の文献
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集まった資金の使い道
- 今回のクラウドファンディングで集まった資金は、主に工房の建設費用として国から融資していただいた2,750,000円の返済に充てさせていただきます。
余った資金は工房運営・コミュニティ作りのための費用として活用させていただきます。
具体的には
・工房の建設工事費 2,750,000円
・染色で使う水槽などの設備費
・染色体験で使用する生地の購入費
・今回のリターン製作費、配送料
・クラウドファンディング手数料
を予定しています。
4月オープンを目指していますが、準備できる内容や期間が変更になる可能性があります。
京都の方々をはじめ、訪れる際の思い出の場所となるよう努力しますので、どうかご協力をお願いいたします。 -
リターンについて
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- ※藍の収穫風景
- 年間を通して京藍を栽培する農業体験を経た後、出来上がった京藍を使って自分が染めたいものを染められる農業染色体験チケットになります。
自然を相手にするので、人間がコントロールしきれない部分もありますが、一年を通して自身で育て収穫した藍を使って自分の好きなものを染められる体験は他にはない達成感を得られるはずです。
〈年間のスケジュール〉
3月 種まき、育苗(ぼくが行います)
5月 藍の定植(苗を畑に植える) ※全員参加
6月 雑草の草抜き(除草しないと藍の生育と収穫に影響します)
7月 藍の収穫・一番刈りと葉と茎の選別と除草
8月 藍の収穫・二番刈りと葉と茎の選別と除草
9月 藍の収穫・三番刈り(藍の生育による) と葉と茎の選別と除草
10月 藍の寝床作り
11月 藍の葉を使ってすくも作り
12月 藍の葉を使ってすくも作り
1月 藍の葉を使ってすくも作り
2月 すくも完成予定(4月まで寝かせます)
4月 完成した藍を使った染液作り(藍建て)
5~7月 持ち込みで藍染体験(布300gまで)
体験チケットのリターンに関しましては、自然災害や天候によっては藍がうまく育たない場合がありますので予めご理解のほどよろしくお願いいたします。
リターンについては一点一点手染めで行う上、日々の環境や気温などによって藍の調子や色具合が変わります。まったく同じ色は量産できませんので、一点一点個性があると捉えていただけますと幸いです。多少の染めムラはご了承ください。
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リスクとチャレンジ
- 新型コロナウイルス感染症や災害、悪天候などの影響で工房の完成時期やリターンの発送に遅れが生じる可能性があります。その場合も、なるべく皆さまに納得いただけるよう誠意を持って対応させていただきます。
また、工房の染色体験については、当面は密を避けるための人数制限を設け、事前予約制とさせていただきます。参加の際は、マスク着用や手洗いなどの感染防止にご協力をお願いいたします。
コロナ禍で体験型の工房を建てることは大きなリスクではありますが、長い目で見るとこの工房が京都や日本、教育や伝統にとって大変意味のある場所になると信じて挑戦しております。 -
さいごにメッセージ
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- さいごまで読んでいただき、ありがとうございます。
さまざまな人たちに支えられ、少しずつ形になっているのを感じています。
「OHARANO STUDIO」という場所でやろうと決めたのも、地元のそば屋「そば切りこごろ」さんとのご縁で生まれたものです。
一人で畑もやり、染め仕事もやるのは正直大変で、うまくいかないことが多々あります。
それでも、今、自分のできる事をやり続ける。
自分一人のできることは少ないですが、僕の活動を見守ってくださっている方たちがサポートしてくださり、活動できています。
これからも自身の活動に誇りを持って発信していくとともに、本プロジェクトを成功させたいです。
一個人の夢ではありますが、応援していただけると大変うれしいです。
京藍染師 松﨑陸 -
賛同者メッセージ
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福田 伝士さん (染師)
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前田彩名さん (ラジオDJ)
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花結い師 TAKAYAさん (Artist.)
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中田俊さん (株式会社夢びと 代表取締役)
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本井美帆さん (歌手)
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湊三次郎さん (銭湯活動家)
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ナカノケンジさん (7T+)
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Kimsonさん (起業家 / Youtuber)
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久井悟さん (そば切りこごろ店主)
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杉本綾香さん (リーディングファシリテーター / 本セラピスト)
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石黒浩也さん (地方創生コンサルタント)
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澤田みなみさん (ネイリスト)
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田島慎士さん (Office LIMS代表 / Designer)
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坂中綾香さん (整理収納サポート natu-bell代表)
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Zane Johnsonさん (HINOMARU / デザイナー)
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竹前至さん (教員)
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Bae Sangsunさん (Artist.)
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上田優太さん (鍼灸うゑだ代表)
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