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古典の日推進委員会とは
- 私たちは、『源氏物語』に代表される我が国の古典文学を始め、さまざまな分野における「古典」の素晴らしさと、古典に触れ親しむことの大切さを知っていただこうと多彩な文化事業を続けています。その中の一つが「朗読コンテスト」です。「古典」は豊かな文化の源流であり、日本人の感性や美意識、生きる力がそこに流れています。次代を担う若い人たちに古典に親しんでもらう機会を作り、その流れをたゆまないものにしていきたいと考えています。
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- 〈私たちは、いま古典を学び、これをしっかりと心に抱き、これを私たちのよりどころとして、世界の人々とさらに深く心を通わせよう。〉
2008年11月1日、源氏物語千年紀の記念式典で高らかに読み上げられた「古典の日宣言」の一節です。「古典」は豊かな文化の源流であり、日本人の感性や美意識、生きる力が流れています。私たちは、『源氏物語』 に代表されるわが国の古典文学をはじめ、さまざまな分野における「古典」の素晴らしさと、古典に触れ親しむことの大切さを知っていただこうと多彩な文化事業を続けています。その中の一つとして、2009年から「古典の日朗読コンテスト」を始めました。 -
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朗読で古典に親しむ機会を
- 文字を書くことが少なかった平安時代、読み聞かせによって広がっていったのが日本文学の起源。声に出して読むことで、日本語の美しい表現やリズムを体感し、千年の時を超えて日本文化の精髄を継承することにつながります。中でも、次代を担う若い人たちに古典に親しんでもらう機会を作り、その流れをたゆまないものにしていきたいと考えています。
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いままでの活動
- 2024年で第16回を迎える「古典の日朗読コンテスト」は、『源氏物語』や『枕草子』、『徒然草』といった古典文学に特化した朗読コンテストです。全国各地や海外から延べ6,300人が挑戦されてきました。「大賞」以外は、部門に関係なく審査され、一般の方と中高生が肩を並べるコンテストです。一般部門は審査料をいただき、中高生部門はこれまで15年間、無料の取り組みを続けてきました。若い世代の中高生にこそ、古典に親しんでもらい、自分の夢に挑戦し続けてほしいという願いからです。限られた予算の中で、全体の運営費をやりくりしてきました。
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- 中高生部門は毎年、全国各地から応募があり、240人前後が挑戦しています。学校単位での申し込みが多く、放送部所属の生徒のほか、演劇部や国語の授業で取り組んだ応募もあります。応募課題は、古典作品の中から毎年のテーマに沿って3~4作品を選び、範囲を指定します。
他のコンテストでは、近代文学作品と古典文学作品が混じって課題になっていることが多く、古典文学を選択する生徒は少ないようです。朗読をするには、作品の登場人物の心情、時代や背景等を理解し、自分なりのイメージを持たないと、心に響く朗読をすることができません。古典文学は、まず内容を理解するところから大きなハードルがあるのですが、課題の部分だけでなく作品全体を読んだ上で、古典を深く理解し味わってもらいたい、受験の古典とはちがって、古典は面白いんだということを感じて欲しいと願っています。 -
- 一般出場者と肩を並べての出場は、中高校生だけのコンテストとは一味違う雰囲気で、良い経験に違いありません。金剛能楽堂の舞台上で実際に朗読する最終審査会では、舞台に上がる直前まで手のひらに何度も「人」の字を書き緊張を和らげようとしていますが、ひとたび舞台に上がると堂々とそして表情豊かに、生き生きと発表される様子は毎年会場の感動を誘います。
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同世代の交流の場にも
- 控え室では同世代同士、今回のお互いの選んだ課題作品について、「『更級日記』を選んだの?『更級日記』も面白いよね。私は今回『蜻蛉日記』を選んだよ」「昔の人も今と変わらないね。だから登場人物の喜びや感情を朗読で出せれば良いなぁ」など、古典文学作品を巡って会話が広がり、全国の朗読に親しむ仲間との交流の機会にもなっています。
動画は、最終審査会当日の様子です。2023年【中学・高校生部門】の大賞受賞者の朗読も、一部ですが収録していますので、是非、音声ONでご視聴ください。 -
- 応募者の中には、将来声優やアナウンサーを目指す生徒も少なくありません。朗読コンテストに取り組んだことをきっかけに、読むことや表現する魅力を感じ、芸術系の進路を志した生徒もいます。
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将来の夢の後押しを
- 支援が集まらないと、中高生も有料化にするなどコンテストの運営方法を見直さざるを得ない事態も考えられます。運営側もさらに努力はしていかなければならないと思ってはいますが、収益を前提としていない中で限界もあり、何とか善意が寄せられることを願うばかりです。15回続けてきた実績もあり、文化系の活動をする中学高校生たちの貴重な発表の場として続けていけるよう頑張ってまいります。将来に夢を持つ中高生の新たな一歩を、一緒に後押ししていただけますよう、ご支援をお願いいたします。
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集まった資金の使い道
- 中高生がコンテストに応募する際の審査料を無料にします。審査委員への謝礼や、審査後の結果通知の為の郵便料金、それにかかる印刷・紙代等に使用させていただきます。
審査は一人一人の朗読を聞いて審査・講評をしてもらいます。 -
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リスクとチャレンジ
- 今回、目標額に達しなくても、今年は例年通り中高生の応募は無料です。昨今の経済情勢等により、いつまで継続的に無料での開催ができるかは見通せませんが、出来る限り長く、中高生が無料で応募できるように取り組みます。
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寄付控除について
- 本プロジェクトは、寄付型(寄付控除対象)となります。今回ご用意しましたリターン(返礼品)何れにもご支援いただきました皆様に、寄付金控除証明書を送付いたします。
本プロジェクトを通じてのご寄付は、所得税、住民税などの優遇措置が受けられます。また、手続き方法や金額などの詳細は、お住まいの地域の税務署にお尋ねください。 -
さいごに…
- 中高生にとっては無料で参加できるということは、コンテストに挑戦するきっかけの一つになると思います。そのきっかけから、古典文学に触れ・親しみ、新たな視野も広がります。また挑戦したという経験から、次へのステップアップにつながり、夢への挑戦とさまざまな可能性に満ちていると思います。
朗読コンテストを通して、中高生への古典文学への普及と、その挑戦からの成長を当委員会では応援をしていきたいと考えております。皆さまのご支援を心よりお願いいたします。 -
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古典の日朗読コンテストについて
- 現在、第16回古典の日朗読コンテストの応募者を募集しています。朗読に興味をもたれた方は、是非ご応募ください。皆様からの挑戦をお待ちしております。
【応募期間】2024年7月1日(月)~7月31日(水)必着
コンテストについての詳細は、古典の日ホームページをご覧ください。 -
応援メッセージ
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千 玄室(茶道裏千家前家元)
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コシノジュンコ(デザイナー)
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ツベタナ・クリステワ(国際基督教大学名誉教授)
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安田 登(下掛宝生流ワキ方能楽師)
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山本 淳子(京都先端科学大学教授)
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池坊 専宗(華道家・写真家)
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髙橋 藍(男子バレーボール選手 イタリア・セリエA ヴェロ・バレー・モンツァ所属)
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光宗 太乙愛(第14回古典の日朗読コンテスト【中学・高校生部門】大賞受賞者)
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