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◆そもそも琵琶湖疏水とは…
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- 明治期、事実上の東京遷都によって、衰退の危機にあった京都を復興させたのが「琵琶湖疏水(びわこそすい)」です。疏水とは、運河を意味する言葉で、琵琶湖疏水は、琵琶湖の水を京都に運んでいます。
1890年に完成した琵琶湖疏水は、水力発電や舟運、防火、庭園用水など、さまざまな面で活用されました。 -
- 疏水が運ぶ豊富な水や日本初の事業用水力発電所で発電された電気は、京都の産業振興に役立てられ、京都のまちは復興を果たしました。その後、2本目の水路となる第2疏水の建設に伴う市電の整備や水道網の敷設などによって、京都のまちは近代化を成し遂げ、現在の国際文化観光都市への発展の礎が築かれたのです。
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- 建設から130年以上経った今なお、琵琶湖疏水は、京都市内の水道水99%の原水を運び、発電や灌漑などにも利用されるなど、市民生活に欠かせない現役の施設として活躍しています。2020年には、「京都と大津を繋ぐ希望の水路 琵琶湖疏水~舟に乗り、歩いて触れる明治のひととき」として、日本遺産に認定されました。
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◆観光船「びわ湖疏水船」の新たなチャレンジ!
- そんな琵琶湖疏水の歴史的意義や自然環境を満喫できるのが、滋賀県大津市と京都市を結ぶ春秋限定運航の観光船「びわ湖疏水船」です。
この「びわ湖疏水船」を運航する琵琶湖疏水沿線魅力創造協議会(※)では、観光船事業の新たなチャレンジとして現在、2024年度以降の実施に向けて、滋賀県側の乗下船場を現在の三井寺周辺から琵琶湖・大津港へと移す「航路延伸プロジェクト」を進めています。 -
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このプロジェクトが実現すると、「びわ湖疏水船」の魅力が3つの点で高まります。
まずは、なんといっても、母なる湖・琵琶湖の存在。京都発の上り便では、幅の狭い疏水から琵琶湖に進むと、突如として広大な湖上の景色が広がります。大津発の下り便では、琵琶湖から疏水に入るという明治期の物流の風景を疑似体験できます。 -
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- 2つ目は、大津閘門の通過。閘門とは、水の高さを調整するための門のことで、大津閘門では、疏水と琵琶湖の水位差(約1メートル)を2つの門を使って調整しています。規模は異なりますが、パナマ運河と同じ手法です。この閘門を船で通過することで体感できる水位の変化は、まさにアトラクション。
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- 3つ目は、琵琶湖観光との連動。大津港を拠点に展開されている人気の観光コンテンツ、琵琶湖を周遊する大型クルーズ船や琵琶湖一周サイクリング(通称ビワイチ)などの魅力とワンストップでつながることができるのです。
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◆びわ湖疏水船のこれまで
- 鉄道や自動車による物流発達に伴い、1951年に途絶えた琵琶湖疏水の舟運。その復活を望む多くの声に後押しされ、明治維新150年となる2018年、約70年ぶりに「びわ湖疏水船」として復活運航を果たしました。
約3年に及ぶ産官連携による試行事業を通じ、安全面等の様々な課題を克服した甲斐もあり、春秋限定で大津と京都・蹴上をつなぐ船旅は、通算乗船率90%を超える人気となっています。 -
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◆集まった資金の使い道
- 本プロジェクト実現のため、手動式の設備が老朽化している「大津閘門」を電動化する工事を現在行っております。集まった資金については、びわ湖疏水船の新船建造や大津港における乗下船場の整備などに活用させていただきたいと思います。
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◆主なリターンについて
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航路延伸便モニター乗船プラン
- 通常運航に先駆けて、試行運航中の琵琶湖大津港までの航路延伸便にモニターとしてご乗船いただけます!その後、航路延伸便の事業化に向けた課題や改善方法等に関するアンケートにご協力お願いいたします。
航路延伸便の運航は、現在9月下旬平日に開催する方向で調整しておりますが、日程が確定次第お知らせします。詳細については、7月に送付いたします乗船案内をご確認ください。 -
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びわ湖疏水船通常乗船プラン
- 2023年秋季運航期間中、滋賀・大津(三井寺)~京都・蹴上間を運航する通常便にご乗船いただけます!初秋の琵琶湖疏水沿線の自然と産業遺産が織りなす風景をお楽しみください。また、クラウドファンディングでご支援いただいた方限定のオリジナルポストカードセットをプレゼントいたします。
対象便の運航日は、2023年10月13日(金)、29日(日)、11月23日(水・祝)。 -
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◆リスクとチャレンジ
- 今回のクラウドファンディングにおいて、規定額が集まらない場合でも、規模等を縮小することなく、事業は実施します。
返礼品である航路延伸便のモニター乗船については、9月下旬平日の実施を予定しており、日程確定後にご連絡いたします。実施予定日が荒天の場合等やむを得ない場合には実施を見送ることがございます。この場合、2024年春季運航での航路延伸便乗船をご案内いたします。 -
◆最後に…
- 明治期の先人たちが京都の未来のために切り開いた希望の水路、琵琶湖疏水。
「日本遺産・琵琶湖疏水 観光船延伸プロジェクト」では、琵琶湖疏水を通じて京都と滋賀・琵琶湖を結び、京都観光の賑わいを大津港から琵琶湖周辺へと拡大し、母なる琵琶湖に育まれる沿線地域の未来を照らしたいと願っております。 -
- ※ 琵琶湖疏水沿線魅力創造協議会
・設立:2017年9月
・構成:滋賀県、大津市、京都市、(公社)京都市観光協会、(公社)びわ湖大津観光協会、京阪ホールディングス(株)、西日本旅客鉄道(株)、東海旅客鉄道(株)、京都商工会議所、大津商工会議所 -
応援メッセージ
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鷲尾隆久(わしお・たかひさ)〈平安神宮 宮司〉
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今村翔吾(いまむら・しょうご)〈作家〉
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加藤友規(かとう・ともき)〈京都芸術大学大学院日本庭園分野教授〉
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京都ハンナリーズ〈 B.LEAGUE所属プロバスケットボールチーム 〉
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滋賀レイクス〈 B.LEAGUE所属プロバスケットボールチーム 〉
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梅林秀行(うめばやし・ひでゆき)〈京都高低差崖会崖長〉
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望月麻衣(もちづき・まい)〈作家〉
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福家紀明(ふけ・きめい)〈総本山三井寺 執事長〉
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坂本英房(さかもと・ひでふさ)〈京都市動物園園長〉
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